有機ELの最新情報 2004年5月〜 


必読!日経サイエンス6月号 (平成16年5月7日)


みなさま、日経サイエンスの6月号をもうお読みになられましたでしょうか?そうです。有機ELが表紙にも取り上げられ、メイン記事となっております(写真)。記事はScientific Americanの翻訳で、執筆者はIBM→ベル研→イマジン社でディスプレイ開発に従事された米国ディスプレイ学会の重鎮ハワードさん。ハワードさんはIBM、ベル時代には液晶ディスプレイの研究に取り組まれたバリバリの液晶屋ですが、イマジン社では有機ELを使ったマイクロディスプレイの開発に従事。有機ELが出てきてからは宗旨替えされ、究極のディスプレイは有機EL、と元液晶屋ながらあっぱれな柔軟な思考の持ち主です(注1)。

しかしながら、記事の内容はといえば米国内の企業の開発物語ばかりで、有機ELは米国で生まれて米国で実用化され、米国で完成される、みたいな典型的Greatアメリカンな記事で、日本国内の有機EL研究者にとっては、なんじゃこれって感じです。ここまで日本企業を無視するか〜、エエかげんにせえよ〜、って感じですね(注2)。

それを日経サイエンスの編集者も感じられたようで(注3)、私に国内の状況についてまとめるように依頼がありました。そこで、執筆させていただいたのがメイン記事に続く、サブメイン記事(?)です。ここでは、国内企業の取り組みについて紙面の許す限り紹介させていただきました。開発当初、寿命が短い有機ELの研究を辞めようとしていたコダックに対し、日本国内の企業、大学の有機EL研究者たちは、これぞ究極のディスプレイと信じ、約10年の不眠不休の努力の末にようやく実用化までこじつけたのです。特に、材料開発では出光興産、デバイス開発ではパイオニア、ディスプレイの量産では東北パイオニアの若きエンジニアたちの貢献を忘れてはいけません(注4)。製造現場では何人病院送りになったことか(城戸の想像です)。ハワードさんの記事の中でぜひ触れて欲しかったところです。

二人の国粋主義者が書いた記事、ぜひご一読ください。

城戸


注1:真の研究者とはこういうものです。イイものをイイと認めるのです。ということは、国内の液晶屋は…。

注2:欧米の研究者は研究においても、人の研究を平気でパクる。そして、発表するときオリジナルの研究を引用しない傾向にある。

注3:越智さんと言うヤリ手編集者です。忙しいのにまんまと書かされた。

注4:ちなみにディスプレイ業界では、研究者の平均年齢(もちろん推定)は次のようになっております。液晶:61歳、プラズマ:59歳、FED:52 歳、有機EL:38歳。だから、有機EL研究者は脳が柔軟で発想が豊か。けど、業界団体の集まりではいつも年寄りにイジメられる。




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